« 日当たりの良い25.8畳のLDK、海まで徒歩2分の賃貸マンション。 | トップページ | 峠。 »

2019年1月23日 (水)

山と文学。

D5135bfc6a9b4728af607b8cf1b0c71f
山と文学なんて、ちょっと大袈裟なタイトルを付けてしまいましたが、写真は最近読んだ本の表紙たち。
山に登るようになって読む本も山に関する本が増えました。
一口に山に関する本と言っても、いろいろな切り口があっておもしろいもんです。

幸田 文さんの書かれた「崩れ」は、山体崩壊して崩れる山を訪ねながら、自然の崩壊に作者自身の老いを重ね、生あるものの哀しみを描いた作品でした。幸田 文さんと言えば幸田露伴のお嬢様で山を歩いて、そのことについて本を書いていることにもびっくりしました。

「オオカミの護符」は以前にも紹介させていただきましたが、東京の御岳山の御岳神社の社務所で購入したもの。多摩川の源流域に当たる御岳山を信仰して川崎から集落を代表して参拝した人が持ち帰るオオカミの護符を自宅に飾って、農作物の豊作と家内安全を祈願したという都市近郊の山岳信仰の歴史を書いた本です。農家と山岳信仰との関係について、すごく理解しやすく書かれていました。

「大山詣り」はタイトル通り、江戸時代に隆盛を極めた「大山詣り」について、深く掘り下げた本で、大山の歴史はもちろん、絵画や文学作品に描かれた大山信仰、大山へと向かう大山道のことなど、大山信仰について様々な角度から調べた結果が記載されていてとても興味深い内容でした。現在主要な国道のひとつである国道246号線はもともとの大山道であったことや、地図を見ても大山へと至る道が今でも主要な道として残っていることなど驚きでもあり、新鮮でした。

新田次郎さんの「劔岳〈点の記〉」は、前人未踏で決して登ってはいけないと言われた北アルプス劔岳山頂に三角点埋設の命令を受けた測量官が、様々な困難を乗り越えて、三角点を設置するという実話に基づいた小説。新田次郎さんと言えば歴史小説の印象が強い作家の方ですが、山岳小説をいくつも書かれていて、実際に自分で劔岳に登って取材をした内容は、実際に自分で経験したからこその描写ですごく引き込まれました。そして山に登ると出会う三角点がこういう困難の結果としてそこにあるのだと思うと三角点への感慨も深くなります。

そして獅子文六さんの「箱根山」。これは山とタイトルについているけど、山岳小説では全くありません。箱根の観光開発を巡る東急と西武の争い、芦ノ湯温泉に二軒ある老舗旅館の確執について書いたどちらかと言えば経済小説。でもこの本を読んで箱根に行くと、二大企業の開発の結果と今でも色濃く残るそのグループの色合いに至極合点が行きます。

山と文学…山に登る人はもちろん、山に登らない人にもおもしろい作品ばかりだと思うので、本屋さんで見かけたら是非読んでみてくださいね。


« 日当たりの良い25.8畳のLDK、海まで徒歩2分の賃貸マンション。 | トップページ | 峠。 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 山と文学。:

« 日当たりの良い25.8畳のLDK、海まで徒歩2分の賃貸マンション。 | トップページ | 峠。 »

有限会社 御成不動産ホームページ

無料ブログはココログ
2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31