足柄古道についての考察。
昨日登った矢倉岳の麓には足柄峠を越える足柄街道が静岡県の小山市に向けて抜けています。
この道はもともと東国と都を結ぶ足柄道が通っていたところで、現在でも県道と交差しながら足柄古道がハイキングコースとして整備されています。
東西を結ぶ街道と言えば東海道ですが、足柄道はもっと古い時代〜奈良時代から平安時代に使われていた道のようです。万葉集の中には足柄を歌ったものがいくつもあるのだそうです。
東国と都を結ぶ最短コースは東海道の通る箱根を越えるルートとなりますが、箱根は急峻だったため、こちらを抜ける道ができたようです。
神奈川に入ってくるのにこの山の北側には丹沢があり、南には箱根の山がそびえているので、一番標高の低いコースを考えるとこの辺りに街道が通ったのは自然の理にかなっています。
標高が低いと言っても足柄峠の標高は759m。
電気も自動車もない時代に足だけでこの峠を越えて人が行き来していたことを思うと、先人の偉大さに感銘を受けます。
その後、鎌倉時代には箱根の二子山の脇を越える湯坂道ができて、江戸時代には東海道ができたため、足柄道は東国と都を結ぶメインストリートではなくなってしまったようです。
移動手段として自動車がメインになり、東海道のバイパスとして東名高速道路が建設された時に、この足柄から小山、御殿場へと抜けるコースが取られたことも歴史を考えると、なんだか興味深い気がします。
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